夫のモラハラの具体例と解決への具体策
いまは共働き夫婦が多いですし、経済的にも自立し、夫に必ずしも経済的に依存しなくても生活できる妻が増えてきました。家事等も分担し、理想的な関係性を築いているご夫婦も多いことでしょう。それもお互いの理解あってのことです。
しかしながら、男女差は確実に職場で、世間で存在しますし、そのうえ、肉体的にはどうしても男性の方が強い。平等といっても、男性の理解あっての平等であり、そのなかにはまだ多くの格差やパワーバランスの不均衡があります。会社や社会的な場所で起こるモラハラに比べて、家庭内で起こるモラハラは、それが顕在化しづらい面があります。夫や妻もそれが普通になっている、夫唱婦随が定番化していて、夫の理不尽な要求や言葉の暴力にさらされていても、妻がそのことを主張できないケース、力や経済力でねじ伏せられていて、無力感に襲われており、何もできないケースなどがあります。これこそ夫からのコントロール、支配なのです。
ただし、この関係性はごく限られた家庭内でのことであり、外に見せる顔はそれとは正反対なことがほとんどです。被害者にたいして感謝の言葉を述べたり、夫婦仲が良いのをことさらに見せびらかしたりするケースが非常に多いものです。そのため、世間からは加害者が被害者にたいしてモラハラを行っていることがわからない、まったく気付かれないのです。ある意味、加害者は巧妙でそのゆがんだ関係性を周囲には悟らせません。
このゆがんだ関係性を断ち切ることは非常に難しいのですが、できないことではありません。まずは夫のモラハラに気づき、精神的に傷つけられ、人格を否定されていることを自分で認識するのが第一歩なのです。
夫のモラハラの解決への具体策
妻が夫のモラハラに悩んでいる場合、まずは外部に相談できるか、それをモラハラと正しく認識できるかが、関係改善への鍵となります。この問題は、家庭内のプライベートな部分を晒すことになるので、男女共外部に相談するのに激しい抵抗感があります。なおかつ、モラハラ夫は妻をコントロールすることに長けているために、「自分が悪いのではなく、妻が間違っているのだ」という間違った判断を妻に植え付けています。
そこから正しく「モラハラされている」と認識し、その対応を具体的に考えるようになったら、改善、解決の第一歩です。モラハラは言葉の暴力もありますが、逆に何も言わない、存在を無視し続けるような、証拠もとれないような悪質なものもあるのです。
相手の行動や発言を引き出して、そこから常に優位になるように自分の態度や言動を考えるのです。被害者はつねに後出しじゃんけんをされるようなもので、非常に不安定な立場になります。
何か悪いことが起これば責任転嫁し、人を利用し、共感性がないタイプが多いので、非常に冷たい印象を受けます。理論的でもありますので、外部への説明がうまく、うまく言いくるめることができます。
そのため、妻の側、被害者の側には勝ち目がなさそうですが、そんなことはありません。被害者、妻のほうもイエス、ノーをはっきり言う、夫の言葉を鵜呑みにしないで客観的な視点を持つ、夫に同情しない、夫を優位に立たせるが過剰反応はしない、あくまでコントロールしているのは自分である自覚を持つなどです。第三者に介入してもらったり、記録、または日記を残すことも有効です。場合によってはシェルター利用も考えてみてください。
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